過去、数多のチームとドライバーが、幾多のレースを繰り広げてきた2ch MRO界。2006年初春にスタートしたαシリーズを皮切りに、γシリーズ、βシリーズと、F1をベースにした公式シリーズは全3シリーズ、延べ8シーズン行われた。
そして今回新たにスタートしたのが「ATMC」、その名も「All 2ch MRO Championship」。全10戦(後半4戦は開催未定とのことであるが…)、約1ヵ月に渡って繰り広げられるF1をベースとしたチャンピオンシップである。
そこで今回は、αシリーズでお馴染であったモータースポーツジャーナリストの過去宮純氏と、MROアナリスト山井一仁氏をお招きして、特別対談を行ってもらった。
◆
― 久々に開催されたブラボー(β)シリーズを引き継ぐ格好で新たにATMCがスタートしました。既に開幕2戦が終わり、徐々に勢力図が見えてきたところですが―
山井一仁(以下:山)「やっぱりaguricoが大きくリードしている感があるね。βの後半戦から一気についた勢いがATMCにも持ち込まれてる」
過去宮純(以下:過)「確かにメルボルンでは圧倒的だった。開幕戦はトラブルがあったみたいだけど、次で真価を見せつけられた感があるね。ただ、aguricoはタイトルコンテンダーとして文句なしだけど、興味深いのはcoteとNaoのコンビ。coteはフォーミュラのシリーズでは未戴冠だけど、1年前のツーリングカーレースでタイトルを獲っているし、Naoはフォーミュラで2回チャンピオンになってる。シリーズ2位と3位も1回ずつ獲ってるしね」
山「Peyoungのむむんぐーを含めると、フォーミュラでのチャンピオン経験者が2名、ツーリングカーのチャンピオンが1名エントリーしていると」
過「IDE YUJIもβでタイトル争いをしたドライバーだし、そう考えるとaguricoとWilliamsに速いドライバーが集中してることになるね。で、実際にここまでの結果を見てみると、この2チームが上位につけてる」
山「まだ2戦終わったところだけどね(笑) 過去の他のシリーズの成績を考えると、他にもチャンピオン級のドライバーがわんさかいるんだよね。だから残りの8戦で何がどう転ぶかは分からないと思うな」
過「βでそれをよく思い知った(笑)」
山「といってもやっぱりaguricoとWilliamsは魅力的なラインナップだよねー」
過「新鋭のForce Indoorにはβで堅実な走りを見せたRinmanがいるけど、今のところ上位に来れていないんだよね。チームメイトのHIROTEN09が契約早々表彰台に上がってるから、Rinmanが上位に食い込み始めるときっと怖い存在になるよ」
山「契約早々といえば、Naoの復帰直後のポールには驚いたね。たとえタンクが軽かったとはいえ、帰ってきて早々あれをやられちゃったら、他のドライバーは戦々恐々だろうね」
過「決勝ではタンクが軽すぎたこともあって上手くレースを運べなかったみたいだけど、次回はモナコだからね」
山「ドライバーズサーキットか」
過「αにデビューした時の走りにも度肝を抜かれたけど、復帰直後のあの予選アタックは凄い気迫だった。対照的にWakkinenが下位で言い訳を続けるけど、Naoにあれをやられちゃったらもう黙らざるを得ないね(笑)」
山「まあ第2戦でフロントローまで来たから、もうちょっと落ち着いて走って、常軌を逸した戦略を採らなければポイント圏内には入ってこれるんじゃない?」
過「ただタイトル争いが出来るのはどっちかと言えば…」
山「まあWakkinenにはオーガナイザーとしてしっかり頑張ってもらいましょうか(笑)」
過「ところで、第7戦以降の開催が早く決定するといいんだけどね。主催者は5戦目終了時点で発表すると言ってるけど」
山「今回ちょっと残念なのが、Mmnguが全戦に参加できないってことだよね」
過「契約上の問題があるらしいから仕方ないけど、やっぱりタイトルを争える人の走りは毎回見たいところだね」
山「Team Clioneはどうです? 新しいチームだけど」
過「開幕直前までチーム名が決まらずにドタバタしてたね(笑) ドライバーラインナップは文句ないでしょう。Yashimaはツーリングカーで強かったし、βでもコンスタントにポイントを稼いでた。本人はPackがナンバーワンだと言ってるけど、彼自身にもエースとしての資質は十分あるんじゃないかな」
山「事実、PackとYashimaはβのランキングで6ポイント差なんだよね。結構近いとこにいる」
過「でも確かに、Packはフリー走行なんかでいい走りを見せてくれてるよね。開幕戦では表彰台まであと一歩だったし」
山「今年化けるのはズバリForce Indoorだと思ってるんだけど」
過「爆発寸前な雰囲気は確かにするよね(笑) 開幕2戦は中団でうずうずしてた感じ」
山「でもやっぱり上位のレースペースは凄いよね。特にaguricoは。予選ではどこも拮抗してるんだけど、レースで速く走るっていうのは、予選で速いのとは意味が違う」
過「まぁまだ開幕したばかりだから下手な予想はしないでおこう」
―話は尽きませんが、今後のシリーズの見どころをお聞かせください
山「まず、敢えて希望を言うとすれば、もう少しグリッドが賑やかになるといいかな。10名のエントリーって最近では普通だと思うんだけど、あと3台くらい増えたらシリーズの雰囲気もガラっと変わると思うんだよね」
過「うーん、確かにシートはあと6つも余ってるからね」
山「まぁ今のドライバーラインナップを見ると、既におなかいっぱいな感も正直あるけどね(笑)」
過「多いには越したことは無いと」
山「カレンダーを見ると、次はモナコでしょ、そんで後半戦にはシンガポールとバレンシアが控えてる。10戦中3戦が狭い市街地コースっていうのも結構いいんじゃない?」
過「これまでシリーズ戦の開催が無かったサーキットだから、どうなるか見ものだね」
山「久々に鈴鹿でのレースも見られるし。殆どが日本のドライバーだから、気合入るんじゃない? 出来ればタイトル争いが最終戦までもつれてくれると面白いんだけどね」
過「チームとドライバーの総合力が問われるのはカタルーニャとかシルバーストンでのレースだろうね。中速セクションが多いとどうしてもごまかしがきかなくなってくるから」
山「とにかく、もうちょっとシーズンの成り行きを見てみたいね。2戦終えたところでは、ひとまずaguricoが優位かなってことくらいしか言えない」
過「ただし、中団から飛び出してきそうなドライバーが大勢いるから、そう簡単にタイトルを取らせては貰えないと思うよ」
―ありがとうございました。今後のシーズンも楽しみです。
そして今回新たにスタートしたのが「ATMC」、その名も「All 2ch MRO Championship」。全10戦(後半4戦は開催未定とのことであるが…)、約1ヵ月に渡って繰り広げられるF1をベースとしたチャンピオンシップである。
そこで今回は、αシリーズでお馴染であったモータースポーツジャーナリストの過去宮純氏と、MROアナリスト山井一仁氏をお招きして、特別対談を行ってもらった。
◆
― 久々に開催されたブラボー(β)シリーズを引き継ぐ格好で新たにATMCがスタートしました。既に開幕2戦が終わり、徐々に勢力図が見えてきたところですが―
山井一仁(以下:山)「やっぱりaguricoが大きくリードしている感があるね。βの後半戦から一気についた勢いがATMCにも持ち込まれてる」
過去宮純(以下:過)「確かにメルボルンでは圧倒的だった。開幕戦はトラブルがあったみたいだけど、次で真価を見せつけられた感があるね。ただ、aguricoはタイトルコンテンダーとして文句なしだけど、興味深いのはcoteとNaoのコンビ。coteはフォーミュラのシリーズでは未戴冠だけど、1年前のツーリングカーレースでタイトルを獲っているし、Naoはフォーミュラで2回チャンピオンになってる。シリーズ2位と3位も1回ずつ獲ってるしね」
山「Peyoungのむむんぐーを含めると、フォーミュラでのチャンピオン経験者が2名、ツーリングカーのチャンピオンが1名エントリーしていると」
過「IDE YUJIもβでタイトル争いをしたドライバーだし、そう考えるとaguricoとWilliamsに速いドライバーが集中してることになるね。で、実際にここまでの結果を見てみると、この2チームが上位につけてる」
山「まだ2戦終わったところだけどね(笑) 過去の他のシリーズの成績を考えると、他にもチャンピオン級のドライバーがわんさかいるんだよね。だから残りの8戦で何がどう転ぶかは分からないと思うな」
過「βでそれをよく思い知った(笑)」
山「といってもやっぱりaguricoとWilliamsは魅力的なラインナップだよねー」
過「新鋭のForce Indoorにはβで堅実な走りを見せたRinmanがいるけど、今のところ上位に来れていないんだよね。チームメイトのHIROTEN09が契約早々表彰台に上がってるから、Rinmanが上位に食い込み始めるときっと怖い存在になるよ」
山「契約早々といえば、Naoの復帰直後のポールには驚いたね。たとえタンクが軽かったとはいえ、帰ってきて早々あれをやられちゃったら、他のドライバーは戦々恐々だろうね」
過「決勝ではタンクが軽すぎたこともあって上手くレースを運べなかったみたいだけど、次回はモナコだからね」
山「ドライバーズサーキットか」
過「αにデビューした時の走りにも度肝を抜かれたけど、復帰直後のあの予選アタックは凄い気迫だった。対照的にWakkinenが下位で言い訳を続けるけど、Naoにあれをやられちゃったらもう黙らざるを得ないね(笑)」
山「まあ第2戦でフロントローまで来たから、もうちょっと落ち着いて走って、常軌を逸した戦略を採らなければポイント圏内には入ってこれるんじゃない?」
過「ただタイトル争いが出来るのはどっちかと言えば…」
山「まあWakkinenにはオーガナイザーとしてしっかり頑張ってもらいましょうか(笑)」
過「ところで、第7戦以降の開催が早く決定するといいんだけどね。主催者は5戦目終了時点で発表すると言ってるけど」
山「今回ちょっと残念なのが、Mmnguが全戦に参加できないってことだよね」
過「契約上の問題があるらしいから仕方ないけど、やっぱりタイトルを争える人の走りは毎回見たいところだね」
山「Team Clioneはどうです? 新しいチームだけど」
過「開幕直前までチーム名が決まらずにドタバタしてたね(笑) ドライバーラインナップは文句ないでしょう。Yashimaはツーリングカーで強かったし、βでもコンスタントにポイントを稼いでた。本人はPackがナンバーワンだと言ってるけど、彼自身にもエースとしての資質は十分あるんじゃないかな」
山「事実、PackとYashimaはβのランキングで6ポイント差なんだよね。結構近いとこにいる」
過「でも確かに、Packはフリー走行なんかでいい走りを見せてくれてるよね。開幕戦では表彰台まであと一歩だったし」
山「今年化けるのはズバリForce Indoorだと思ってるんだけど」
過「爆発寸前な雰囲気は確かにするよね(笑) 開幕2戦は中団でうずうずしてた感じ」
山「でもやっぱり上位のレースペースは凄いよね。特にaguricoは。予選ではどこも拮抗してるんだけど、レースで速く走るっていうのは、予選で速いのとは意味が違う」
過「まぁまだ開幕したばかりだから下手な予想はしないでおこう」
―話は尽きませんが、今後のシリーズの見どころをお聞かせください
山「まず、敢えて希望を言うとすれば、もう少しグリッドが賑やかになるといいかな。10名のエントリーって最近では普通だと思うんだけど、あと3台くらい増えたらシリーズの雰囲気もガラっと変わると思うんだよね」
過「うーん、確かにシートはあと6つも余ってるからね」
山「まぁ今のドライバーラインナップを見ると、既におなかいっぱいな感も正直あるけどね(笑)」
過「多いには越したことは無いと」
山「カレンダーを見ると、次はモナコでしょ、そんで後半戦にはシンガポールとバレンシアが控えてる。10戦中3戦が狭い市街地コースっていうのも結構いいんじゃない?」
過「これまでシリーズ戦の開催が無かったサーキットだから、どうなるか見ものだね」
山「久々に鈴鹿でのレースも見られるし。殆どが日本のドライバーだから、気合入るんじゃない? 出来ればタイトル争いが最終戦までもつれてくれると面白いんだけどね」
過「チームとドライバーの総合力が問われるのはカタルーニャとかシルバーストンでのレースだろうね。中速セクションが多いとどうしてもごまかしがきかなくなってくるから」
山「とにかく、もうちょっとシーズンの成り行きを見てみたいね。2戦終えたところでは、ひとまずaguricoが優位かなってことくらいしか言えない」
過「ただし、中団から飛び出してきそうなドライバーが大勢いるから、そう簡単にタイトルを取らせては貰えないと思うよ」
―ありがとうございました。今後のシーズンも楽しみです。
PR
この記事にコメントする